2019年 09月 20日
漂えど沈まず。の向こう側には 終 |
昨年末からここではない何処は無いかと、移転先や雇用先を探したりもしました。
ともすれば、萎えそうなときにビール造りを始めたN井君(某デコネやA.Fと一緒にエスパスで働いてくれていた)が試作第一号を持って山梨から突然やって来ました。
仕事終わりに彼が造った名前のまだ無いビールを飲みながら人柄どおりに優しい味わいに彼の来た道を振り返り気づいたことは、彼も僕や他の先輩達と同じように料理人の海原を漂ってきた。
それでも沈まず、荒波や凪を通り抜けてきた。
そして時々僕のところに寄ってくれる。
これは僕たちだけの話ではなくて全てのお客さんがそうではないのか?
みんな彷徨ったり、佇んだりしながらそれでも進もうとする中で一緒に過ごした時間と場所がどれだけ大切であったか。
赤ん坊が青年になるだけの時間が流れ時代が変わったけれども激しく漂い続ける僕の店に縁のあった人に感謝すると共にこれからも小さな名もなき場所を守りたいと思いました。
特別な日に。特別でない日に。
もっと僕は真摯に料理に向き合い、お客さんと共に心から愉しんでもらえるレストランになるためにアノニムは2019年10月15日より改装工事をして新しいステージに挑みます。
店内改装を経て価格や定休日に変更がありますが、再オープン日も含めこのブログ、フェイスブック、インスタグラムでご案内させていただきます。
漂えど沈まず。の向こう側は未だに見えませんが、漂い続けるからこそ出会えた人にこれからも来てもらえるように、そして新しい人に出会えるように。
N井君のビールが完成したら一緒に乾杯しましょう🍻
by anonyme-kobe
| 2019-09-20 19:38